デング熱ワクチン取り扱い開始

 

世界で初めて開発されたデング熱ワクチンがタイFDAでも承認され、

サミティヴェート病院スクムビットで2016年12月20日より取り扱いを開始しました。

 

このワクチンは、フランスの製薬会社サノフィ製の「Dengvaxia®(デングワクシア)」で、

既に13カ国で流通しており、タイは14カ国目となります。

WHOの指針では接種の対象者はデング熱流行地域に在住する9歳から45歳とされています。

活性ウイルスの毒性を弱めて作った生ワクチンを6ヶ月毎に3回接種して抗体をつけていきます。

 

中南米と東南アジアで3万人に対して実施した治験の結果

4種類あるデングウイルスの型の全てにおいて有効、また

デング熱の発症抑制に65.6%、デング熱の重症化軽減に93.2%、

デング熱での入院率低減に80.8%それぞれ効果が認められました。

 

また、接種後おおむね3日以内に10人に1人の頻度で頭痛、筋肉痛、接種部位の痛み、発熱などの症状、

1万人に1人強の頻度で接種部位の赤みや腫れなどの副反応がみられました。

 

接種後の抗体保有の持続年数については、治験を開始してから現在のところ6年間は抗体が持続しているものの、

生涯にわたる抗体維持については今後も調査が必要とされています。(サノフィ・パスツール社)

 

サミティヴェート病院スクムビットではこのデング熱ワクチン3回接種分を9,600バーツで提供します。

なお生ワクチンの為、妊娠中、授乳中の方、ステロイド治療、化学療法、放射線治療、

免疫抑制剤治療中の方や免疫不全症の方は接種ができません。

接種をご希望の方は感染症専門医の事前の予約をお勧めいたします。

 


デング熱ワクチン(Dengvaxia®デングワクシア)

よくあるご質問

 

<デング熱ワクチンについて>

 

  1. タイで接種可能なデング熱ワクチンには何がありますか?

現在のところタイではフランスの製薬会社サノフィ製のデングワクシア(Dengvaxia®)というワクチンがタイ国FDAの認可を受けて流通しています(2016年12月下旬より)。デングワクシア(Dengvaxia®)以外のデング熱ワクチンはまだ開発段階です。

 

  1. デングワクシア(Dengvaxia®)はどこで流通しているワクチンですか?

WHOが初のデング熱ワクチンとして認可した後、2015年12月にメキシコで最初に認可、採用されました。その後、中南米や東南アジアの13カ国で流通しており、タイは14カ国目となります(2016年11月現在)。

 

  1. デングワクシア(Dengvaxia®)の接種が勧められる人は?

WHOの指摘では接種の対象者は、タイを含めたデング熱流行国に在住する9歳から45歳とされています。

 

  1. デングワクシア(Dengvaxia®)の接種ができない人は?
  •     妊娠中の方
  •     授乳中の方
  •     発熱している方
  •     ステロイド治療、化学療法、放射線治療、免疫抑制剤治療中の方
  •     免疫不全症の方
  •     ワクチン内の有効成分又はその他の成分に対して即時型アレルギーのある方  
  •     ワクチン接種後に痒みを伴う発疹、呼吸促進/息切れ/顔面及び舌の腫れなどを生じたことがある方

 

  1. 9歳から45歳に当てはまらない年齢の人はデングワクシア(Dengvaxia®)を接種できますか?

治験・臨床データがまだ十分ではないため推奨されていません。

 

  1. デング熱に対するデングワクシア(Dengvaxia®)の有効性、効果は?

中南米と東南アジアで3万人に対して実施した治験の結果、4種類あるデングウイルスの型の全てに対して有効性が認められ、

デング熱の発症抑制に65.6%

デング熱の重症化軽減に93.2%

デング熱での入院率低減に80.8%

とそれぞれ効果が認められました。

 

7.デングワクシア(Dengvaxia®)はどのように接種するのですか?

活性ウイルスの毒性を弱めて作った生ワクチンを1回あたり0.5ml、皮下注射により6ヶ月毎に3回接種して抗体をつけていきます。1回目の接種から6ヶ月後、12ヶ月後に2回目、3回目の接種をします。

 

8.デングワクシア(Dengvaxia®)の接種法は、子供と大人で違いはありますか。

9歳-45歳までは接種の方法に違いはありません。

 

9. デングワクシア(Dengvaxia®)による副反応は?

中南米と東南アジアで3万人に対して実施した治験の結果、接種後おおむね3日以内に10人に1人の頻度で頭痛、筋肉痛、接種部位の痛み、発熱などの症状、1万人に1人強の頻度で接種部位の赤みや腫れなどの副反応がみられました。

 

10. ワクチン接種の前後で気をつけることはありますか?

ワクチン接種前は発熱していないこと。接種後は身体が抗体を作る働きのため、副反応が出ることがありますが、これらは身体がワクチンに反応している結果であって、一般的に症状は軽微で自然になくなります。なお、妊娠を望んでいる方は、接種後1ヶ月は妊娠をしないようにして下さい。

 

11.デングワクシア(Dengvaxia®)の接種後、いつ抗体がつきますか?

十分な抗体が確認できるのは、1回目の接種から1年後、3回目の接種を完了した後です。

 

12.デングワクシア(Dengvaxia®)の接種後、デング熱に対する抗体は生涯維持できますか?

3回接種後の抗体保有の持続年数については、治験を開始してから現在のところ約6年間は抗体が持続しているものの、生涯にわたる抗体維持については今後も調査が必要とされています。

 

13.デングワクシア(Dengvaxia®)の2回目もしくは3回目の接種を期日に行なわなかった場合、

その後引き続き接種できますか、それとも1回目からまた改めて接種を始めなければいけませんか?

予定されていた接種の期日前後20日以内であれば引き続き接種できます。それ以外の場合には医師にご相談ください。

 

14.デングワクシア(Dengvaxia®)を接種した日に他のワクチンも接種していいですか?

医学上の安全性が確立していませんので、他のワクチンとは4週間空けて接種してください。  

 

15.過去デング熱に感染したことのある人は、デングワクシア(Dengvaxia®)の接種はできますか?

WHOのガイドラインに基づいて実施した治験では、デング熱の感染歴がある方の同ワクチン接種の安全性が認められ、過去にデング熱に感染したことがあるかどうかに関わらず、デング熱流行地域に住む9歳-45歳の方が接種の対象とされています。また、このワクチンはデング熱の1、2、3、4型ウイルスの予防に効果がありますので一度デング熱にかかった方(通常は1つの型のウイルスに感染)にとってもワクチン接種が有益です。

 

16.9歳未満の子供には接種できませんか?

WHOの指針では、9歳から45歳が接種の対象とされています。

 

17.現在45歳です。3回目のデングワクシア(Dengvaxia®)接種の時には46歳になっているのですが接種を始めていいですか?

はい。1回目の接種時の年齢が9歳から45歳であれば接種をして下さい。抗体をつけるためには3回分の接種をきちんと完了することが必要です。

 

18.腎臓病、心疾患、糖尿病などの持病のある人は、デングワクシア(Dengvaxia®)を接種する事ができますか?

接種前に必ずかかりつけの主治医にご相談ください。

 

19.WHOはデングワクシア(Dengvaxia®)を推奨していますか?

WHOはデング熱流行国に、デングワクシア(Dengvaxia®)の導入を検討するよう推奨しています。

 

20. デング熱の流行国に旅行する人はデングワクシア(Dengvaxia®)接種が必要ですか?

現在のところデングワクシアは、デング熱非流行国から流行国へ渡航する旅行者への「渡航前ワクチン」とはされていません。デング熱の感染流行国に旅行する方は、蚊による吸血を予防する長袖服・長ズボンの着用、昆虫忌避剤の使用などの従来の方法を採用ください。

 

<デング熱に関して>

 

21.デング熱ウイルスの種類はどんなものがありますか?

デングウイルスにはDENV-1、 DENV-2、 DENV-3、 DENV-4の4つの型があります。

 

22.デング熱とはどんな疾患ですか?

熱帯や亜熱帯に広く生息するネッタイシマカなどの蚊が媒介する感染症です。潜伏期間は3~7日ほどで、発症すると急な高熱、頭痛、関節痛などの症状を伴います。重症化すると死に至る可能性もあります。効果のある治療薬がなく、発症した場合には水分補給や解熱などの対処療法が施されています。タイでは年間を通じて発症しますが特に蚊の繁殖する雨季に多くみられます。2015年にはデング熱の感染例報告数が14万人に上り、近年増加傾向にあります。2016年11月期は55,872人が感染したと報告されています。2014年には日本でも症例が多数報告されました。

 

23.タイでデング熱に感染する患者の年齢層は?

タイではデング熱に感染し症状が出る人の8割は5歳から34歳と報告されています。

 

24. 重症デング熱の症状はどのようなものですか。

重症デング熱(デング出血熱) は以下の症状を呈します。

  •     高熱、頭痛、眼窩痛、筋肉痛、関節痛
  •     継続する嘔吐
  •     腹水貯留に伴う腹痛
  •     胸水貯留に伴う呼吸困難
  •     血圧低下、ショック症状又は重篤な意識障害
  •     臓器の出血、歯茎や鼻からの出血、吐血、血便
  •     肝臓、腎臓等の臓器機能の異常
  •     白血球減少、血小板減少、血液凝固時間延長
  •     ショック及び死亡の可能性

 

Information as of 20th December 2016

Samitivej Hospital Sukhumvit